コーシーの積分定理
ここではコーシーの積分定理について説明する。 いくつかの関数について閉曲線での複素線積分がになったが、これは偶然ではない。
コーシーの積分定理(大まかな形)
複素平面内の領域上の正則関数と、 内の閉曲線が適切な条件を満たすとき、以下の式が成り立つ。
この定理をいきなり一般的な形で証明することは難しく、いくつかの段階に分けて証明していく。 そのための準備として、閉曲線での積分と積分経路の比較、原始関数の存在と線積分の関係についてまず説明する。 その上で、長方形の周に対するコーシーの積分定理、円板に対するコーシーの積分定理、星形領域に対するコーシーの積分定理の三段階を証明する。 さらに領域と閉曲線に対する条件を回転数を用いて位相幾何的に定式化し、一般的な形の定理を述べたあと、実際の積分計算に応用する。 ここまで証明すれば、円周に対するコーシーの積分公式を証明することができ、その上で正則関数の解析性や留数定理を導くことができる。