ローラン級数
正則関数は冪級数に展開できるのであった。 では、ある点で正則でない関数はその点の周りでどう表せるだろうか。
答えがローラン級数展開である。 冪級数に負の冪の項を許した
という形の級数を考えると、孤立特異点の周りでもこの形に展開できる。
このセクションではまず孤立特異点を定義し、その周りでローラン級数展開が可能であることをコーシーの積分公式から導く。 次に負の冪の部分(主要部)の様子によって孤立特異点を除去可能特異点・極・真性特異点の三つに分類し、極だけを特異点として持つ有理型関数を扱う。
主要部のうちの係数は留数と呼ばれ、次のセクションの留数定理で中心的な役割を果たす。
章の最後では、これらの概念が実際に働く例としてガンマ関数を扱う。 右半平面の積分でしか定義できなかったが複素平面全体の有理型関数に延長され、 に位の極を持つことを見る。