留数定理
孤立特異点において、留数と呼ばれる複素数が定まる。 この留数を用いて閉曲線での線積分を計算するのが留数定理である。
コーシーの積分定理は、特異点がなければ閉曲線に沿った積分がになることを述べていた。 留数定理はその一般化で、特異点があるときに積分がどれだけからずれるかを、各特異点の留数の和として与える。
このセクションではまず留数を定義し、極における計算方法を与える。 次に留数定理を証明し、その応用として定積分の計算を扱う。
応用として扱うのは、三角関数の有理式の積分、有理関数の無限区間上の積分、フーリエ変換、実軸上に極がある場合の迂回、そして多価関数を含む積分である。 いずれも実数の範囲では計算が難しい積分が、複素平面上に積分路を取ることで計算できてしまう。